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草城に心おく露ふみわけて消えゆく野辺の道しるべせむ
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星野中務大輔吉実
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草城のつゆと消えなむ身なれども心はほしのひかりとぞ思ふ
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星野民部少輔吉兼
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わが名こそ世に朽ちざらめ重ねゆく歳は千たびの秋を経ぬとも
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楠 河内守正礼
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千代経ともこの草城の名は朽ちじわれは夕べのつゆと消ぬとも
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和田和泉守正恭
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われもなほ猛き心をたぎつべき君がみさをを慕う身なれば
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志貴辰五郎光章
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わが名こそ朽ちぬかな玉くしげ千年のあかを重ねぬとも
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村上助十郎義量
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草城に身は朽ちぬとも朽ちせぬはたかき心ぞ永き世までも
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途守忠五郎美晄
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弓取りのその名朽ちめや歳経とも世に聞こゆらむ死地に入る身は
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中野右京介季兼
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秋なれば身は草城に枯るゝともわが名朽ちせじ千代を経るとも
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中村丹波介宗晄
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弓取りの身は朽ちぬとも草城に名はますらをの数に入るまで
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鹿毛内膳正共寿
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粕屋なる草しいろにぞ身を捨てて心つくしのみさを守らむ
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香月左大夫朝季
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世の中は変わりゆくとも久方の星の光の残る草城
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古賀主殿介光暉
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秋も来て身は草城に枯るるとも根にこそ残れ高きその名は
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能代能登介陳雄
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戦いのにわにはかなきもののふのみさほの鏡世にはくもらじ
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釜瀬金十郎朝麗
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わが家の末はいかがと思へどもみさをふまなむもののふの道
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樋口四郎左衛門実信
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